遺伝のこと
ふぇみんという新聞に「遺伝的障害を持つ女性たち」というタイトルで連載をしている。あと、1,2回を残すところとなった。私が代表しているCILくにたち援助為センターでも様々なサービスを提供しているが、遺伝的障害を持つ人はそれほど多くはない。どちらかと言えば交通事故やスポーツ等で首から下の頚椎損傷や脳性麻痺等の遺伝的障害ではない人たちが多い。その中にあって、遺伝的障害を持つ人に対する抑圧や差別のひどさを考えて連載を始めたものなので、是非いろんな人に読んで欲しいと思っている。(ふぇみんお問い合せ事務局 〒150-0001東京都渋谷区神宮前3-31-18 電話:03-3402-3238 FAX:03-3401-3453 E-mail:femin@jca.apc.org ホームページ http://www.jca.apc.org/femin/ )
遺伝は全く人知でコントロール出来ない。ところが、ここ10数年急激に遺伝子操作や出生前診断の技術が発達してきた。
ところで、技術の発達とか科学の進歩とかは完全に疑問の余地なくいいもので、障害を持つ人の存在や変化しないことやゆっくりしたことは良くないという考えや意識を総称して優生思想と私は呼んでいる。優生思想の中では人は人としてイキイキと生きることは出来ない。その第1の特徴は命に優と劣とをつけることだ。優劣があることになれば、すぐに競争が始まる。競争がない社会を今の人たちは全く生きたことがない。いつも競争の中でひどく或いはなんとなく苦しさを感じ、病院に行ったり自殺をしたりこの社会は生きようとすることに対して過酷だ。
私は遺伝的障害を持つ人たちの存在は、人は全く競争しなくて良いと言うことを知らせているのだと確信している。生まれた時からの存在に優劣がないのだということをきちんと見定めれば、命が劣っているのではなく、サポートが必要なだけだということが解かりやすい。競争をやめ、優劣をつけることを辞めよう。ただただ、そのまんまの命(重い障害を持った人たちも全く障害のない人たちも)を抱きしめるためにどんなサービスが必要かを考えていこう。
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